にゃいこのコンテンツの海を漂うブログ

コンテンツの感想等を書きなぐるブログです。嗜好が偏り気味です(BL多め)ので注意ください。

Looking Season2 ep7「Looking for a Plot(約束の地を求めて)」徒然感想〜変わらない故郷と変わっていく人たち〜

 

 さて今回はドムと、ドリスが結構出てきますね。

ドリスの父の突然の訃報に、ドムとドリスは彼らの故郷であるモデストへ帰郷する。

モデストの街を見たドムの「昔と同じ街並みだが小さく感じる」台詞があるんですが、皆感じることでしょうね・・・。

 

 

そして何故かついてくるパトリック。

 

 

ドリスと両親との関係が語られたり、ドリスとドムの恋人時代の話も断片的に語られる。この2人・・・色々とすったもんだあったんだろうけど・・・こんな盟友みたいになっているのは、ひとえにドリスの懐の広さゆえなのだろうなあ。

 

 

ドリスが恋人時代にドムとセックスしていて父親に見つかったとき、BGMにワム!が流れていたという話で、ドリスが「ジョージ・マイケルを思い浮かべてセックスしていた」と白状し、ドムが「俺もだ」と返すやりとり、最高ですね。

ドリスの台詞が全体的にCool過ぎます。

 

 

パトリックは相変わらずちょっとずれていて、突然ドリスに肩を揉もうかと言いだしたり(彼なりに気を遣っているんだろうね)、見ず知らずの人のお葬式で大泣きして周りをざわつかせたり。なんかもう可愛すぎるよ、君。

しかも、自動車の運転をミスって事故るという、ドジっ子ぶり。

 

 

事故の一報を聞いて病院へ駆けつける、マリク。マリクの存在によって、ドリスはドムから解放されるのかもしれませんね(冒頭の会話のシーンでドリスが「この5日間で17回イカせてくれた」と言ってますが・・・マリクのアニキ、さすがです)。それが彼女にとって望ましいとは思いつつ、やはり寂しさも感じるドム。

Ep6からの流れですね。親離れならぬゲイ友離れですね。

 

 

怪我してしょんぼり・・・なパトリックが自宅へ戻ると、自宅前に待ち構えていたのは優柔不断男のケヴィン。

満身創痍のパトリックを心配しつつ、ジョンと別れてきた、パトリックと付き合いたいと言う。

彼の胸に飛び込むパトリック。

 

 

・・・いや〜メデタシメデタシ・・・??

 

 

なんか、わかるよ、ほっとけないんだよね。パトリックは。ちょっと抜けててドジっ子で、何をやらかすかわからなくて、実際に事故って怪我して帰ってくるし。

 

 

パトリックがついに高スペックの男を手に入れて安定した付き合いを続けられるのだろうか・・・??

Looking Season2 ep6「Looking for Gordon Freeman(ゴードン・フリーマンを探して)」 徒然感想〜迷走するパトリックを見て我が身を振り返れ〜

 突然Season2のEp6の感想からってなんだそりゃ、って感じなのですが、リアタイで観ている関係です(開き直り)。完全自己満、米ドラマ「Looking」の感想です。サンフランシスコに住むゲイの日常系ドラマです。

 

 

 *このBlu-ray欲しい。

 

 今回は、ゲイ界のBoyNextDoorことパトリックくんが、愉快なゲイを目指し(ナニそれ??)ハロウィンパーティーを開催するが、色々と上手くいかない話。

 

 パトリックの自業自得な部分もあるものの・・・中々見てると切ないです。空と君の間に冷たい雨が降る、「家なき子」並に切なくなってきます。駄目な時って何やっても駄目だったりする、そう、あの感じ。

 

 パーティーコーディネートのセンスが、そもそもお洒落的センスが、壊滅的になかったようで空回り。マニアック過ぎて誰も自分の仮装が誰なのか気付いてくれない・・・(パトリックくんの仮装は「ゴードン・フリーマン」・・・「ハーフライフ」というゲームの主人公らしい。知らんがな)。

 

 パーティーに来た元彼リッチーとその新恋人が気になるあまり(また、そもそもそんな好みではなかったのか)、自分にアプローチして来た男性(「ロード・オブ・ザ・リング」 レゴラス仮装の人なので、以下「レゴラス」とする。)には平気でそっけない態度を取るパトリック。

 

 そのくせ、イチャイチャするリッチー&新恋人や周りのカップルを見て孤独感を募らせ、突然レゴラスにキスしようとして、「俺は余り物かよ!!」みたいにキレられる。

 

 そりゃね、あんた、沈着冷静な弓の名手レゴラス(違う)もキレるわって感じではあるんですが。

 

 

 

 いやいや・・・ほんと似たようなこと、やってしまう人は結構いるのではないでしょうか。

 

 パトリックは、ゲイの世界でも、モテない訳ではないと思われるんですよね。優しいラテン系リッチーにもアプローチされて付き合い始めてるし、セクハライングリッシュ上司ケヴィンも恋人がいながらパトリックに惹かれてしまい、パーティーでもレゴラスに気に入られている。

 

 でも、恋愛が長続きせず、どうも上手くいかない。

 

 見た目はいいけど、悪い人間はないんだけど、ちょっと自己中心的なんですかね・・・。それで神経質かつ色々とコンプレックスもありそうで。恋愛が長続きしないコンプレックスとか、あまり器用でない自分へのコンプレックスとか、ボトムに対する嫌悪感?とか。それで大抵自分のことしか見えていなくて、他人のことはあんまり見えていない。他人の目は結構気にしてるけどね。

 

 素直でちょっと天然で可愛いんですけどね。

 

 こういう人沢山いますよね。いや、ほんと自分含め・・・。悪意なく他人を傷付けて、傷付けたことに気が付かないタイプ。

 

 遂には酔った勢いでおかしなスピーチを始めて、観衆の中にいたケヴィンと彼氏ジョンの前でケヴィンと自分の関係(職場でハッスル(古い?)してたこと)をばらしそうになって、慌てたアグスティンやドムに止められる。

 

 

 

 なんかもう・・・この恥ずかしい感じがリアルで、笑えないというか・・・。ある程度不器用な人間であれば皆パトリックに自分を重ねて、苦虫噛み潰したような半笑い顔になってしまうのでは。

 

 一番かわいそうなのはレゴラスじゃないかって説もありますけど。

 

 ていうか、パトリック、レゴラスに対して「ゼルダの伝説のリンク?」ってあんた(その前のエディーとアグスティンのやり取り聞いてないんかい)、本当にゲーオタなんですね・・・。

これは若い友情か同性愛か…? ゲーム「Life is Strange」

**注意**

 ゲーム「Life is Strange」のネタバレを盛大に含むため、ご注意ください!!

 

 元々重度ゲーマーだったのですが、社会との折り合いという大人の事情により、可処分時間が減少したため、あまりゲームをできていませんでしたが…。

 

 久々に、ゲームを途中に挫折せずに全クリしました。多少の不満はあるものの(後述)非常に面白く引き込まれるゲームでした。
 その名も「Life is Strange」。洋ゲーですね。日本の版元はスクエニです。

 

 

 

 

以下、Wikipediaより引用。

アメリカ・オレゴン州の架空の田舎街「アルカディア・ベイ」を舞台に、時間を巻き戻せる能力が発現した女子学生・マックスの青春を描く。
時間を巻き戻して過去をやり直すことで、短期的にはより良い未来になったように思えても、長期的には「予期不可能な大変化」が生じる場合もある、というカオス理論の一つ『バタフライ効果』("一匹の蝶の羽ばたきが将来、遠くで竜巻を引き起こすか?")をテーマとしている。

 

 というように、突然時間を巻き戻す能力を持った主人公、女子高校生のマックスを動かして話を進めていくアクションアドベンチャーバタフライ効果というと、まさにそれをテーマにしたバタフライ・エフェクトという映画がありましたね。ドニー・ダーコも似たような題材を扱っていた気がしますが記憶がうろ覚えです。

 

 アクションはわずかに要素があるのみで、メインは謎解き、上手くマックスの言動を選択して、失敗したら巻き戻してまたやり直して…ってな感じです。
 ゲームの演出とか、アメリカのハイスクールが舞台となっているところとか、海外ドラマを見ているような感覚です。で、先が気になりまくって、どんどん進めてしまって廃人となってしまうというゲームです(注:私の場合)。ボリュームはそんなにないので、しっかりやっても15時間〜くらいで終わるでしょうか?

 

 で、ストーリーは青春+サスペンス・ミステリーですね。ストーリーのメインテーマは主人公マックスと親友クロエの友情。基本的にマックスがクロエを救うために手に入れた能力を使ってああだこうだ頑張るのが本筋です。
 でも、個人的になんでマックスがそこまでクロエに入れ込むのか、今一分かりませんでした。謎です。やや内弁慶というか引っ込み思案なマックスが奔放なクロエに自分にないものを見て惹かれるのは分かるのですが。このクロエ、やや自己中心で未熟なところがあります。
 

 父を事故で亡くし、グレるのは仕方ないかもしれませんが、自分が不幸なのは周りのせいだというスタンスで周りを振り回します。

 

 一見強そうに見えるクロエですが、その実かなり繊細で脆い心を抱えているのです。対照的に、一見大人しそうに見えるマックスは(主人公補正もありますが)、強い心の持ち主でその強さではなく優しさ(や手に入れた能力)でクロエを始めとする人々を救います。

 

 このゲームの面白いのは、誰もが救われるようなハッピーエンドがなく、何かを救えば何かを犠牲にするような仕組みになっているところです。とても、リアルというか。

 でも人生って、そういうものかも。何かを得るためには何かを犠牲にしなければならないことが多い。
 

 そして、自分の選択で自分の人生が、そして周りの人間の人生が変わってしまう。このゲームでは、マックスの能力によって、自身のちょっとした選択が世界を大きく変えることがわかるようになっています。
 

 私たちはマックスのような能力を持っていないので、自分の選択で世界がどう変わるかは究極的には全て結果論になってしまうのですが、私たち1人1人の選択が私たちの人生や周りの人間、そして世界を変える、それは現実でも全く同じことなのです。
 私たち1人1人の選択が私たちの世界を構築している。
 正に「Life is Strange」ですね。

 

 最後に、マックス、つまりプレイヤーは街(そして街の人々)かクロエ1人を救うかの選択を迫られることになります。
 私がプレイした時点では見事に世界のプレイヤーの選択はほぼ2分していました。街を救う方がやや多かったかな。
 最後の選択でクロエが親友という立場であることが、上手いなあと。これが家族とか恋人だったら、ここまでプレイヤーの選択は2分しなかったでしょう。

 

 そんで、私は街を救いました。
 だって、前述のように今一マックスのクロエへの入れ込みに感情移入できなかったから。正直、マックスのクロエへの入れ込みはちょっと普通ではなくて、本当に大切な親友なんだと言われたらそうなんですかと言わざるを得ないのですが。

 

 自分は友人にここまで入れ込んだ経験がないし、ゲーム中クロエにキスするなんて選択肢も出てきて、ちょっと同性愛に近いような親密さも感じさせていたので、いや同性愛感情は抱いたことないから分からないや……と。それに元々の世界というか運命としてはクロエは助からない運命だった。その通りに戻しただけといえば、悲しいですがそれだけなのです。
  
 それより、マックスへ一途な想いを寄せる童貞っぽいオタク男子ウォーレンとのフラグをもっと回収してよ!! と思っていました。映画に行くシーンないんかい?? と。完全に個人的好みです。
 製作者は男性のようですが、女性の友情を変に美化してそれに萌えてるんじゃないの? 百合萌えじゃないの? とか完全に穿った考えもしてましたからね。ひねくれた人間です。

 

 異常者ジェファーソンは女性の無垢さを至上として、薬を盛って意識朦朧の女子の写真を撮り(特に脱がせたりはしていないし、それ以外の暴行は加えていない様子)満足していましたが、女性に対して無垢さを求めて人間臭さを排除しているのはなんか製作者のマックスへ対する、及びマックスとクロエの関係に対する視線と少し被りました。
 

 人間臭さの0な聖母のような理想の(都合のいい)女性をつい描いてしまうのは男性クリエイターのやりがちなことなので。逆もまた然りかもしれませんが。

 

*このゲームは音楽がとても良いです。映画もゲームもアニメも、音楽はマジ重要ですね。

*最後にキャラクターについて一言。

マックス
 写真のセンスがあるものの内向的で、でも自撮りが好きという自意識を拗らせた18歳。

 

クロエ
 父親の死亡事故などでグレた19歳。青い髪とパンクファッション、言葉も荒めでカッコ良いのだが肝心なところでは大抵日和ることが年相応な感じである。

 

レイチェル
 人気者の美人らしいが、彼女に関しては風呂敷を広げておいて結局回収されなかった。運が悪かった、それ以外に何と言えばいいのか。レイチェルとは何だったのか。

 

ネイサン
 絵に描いたような金髪性格極悪金持ちイケメン二世である。精神不安定で未熟な19歳。とんだかませ犬である。ネイサンとは何だったのか。

 

ヴィクトリア
 絵に描いたような金髪意地悪金持ち美人である。18歳。アメリカのティーンドラマには92%位の確率でこういうキャラが出てくる。しかしショートは珍しい。根はいい奴であるようだが、彼女の悪質な意地悪は正当化してはいけない。

 

ケイト
 18歳。髪型のせいで何だか老けて見える。

 

ウォーレン
 マックスに恋する童貞(推定)男子。絵に描いたようなサブカルオタクで理系。成績は優秀。マックス大好きオーラを隠すことができない16歳。可愛い。

 

ジェファソン
 イケメンカメラマン。変態である。

 

デイビット
 髭が濃い警備員。仕事熱心。ジェファソンとはとても相性が悪そうである。

 

フランク
 フランクとは何だったのか。チンピラだけど犬は大切にするというテンプレ。というかこいつが薬売らなかったらレイチェルは助かって……

いきなりテンカウント感想(1〜5巻総括)

1.はじめに

はい、BL漫画「テンカウント」です。

 

テンカウント (1) (ディアプラス・コミックス)

テンカウント (1) (ディアプラス・コミックス)

 

*1巻の表紙、ゾクゾクしますよね。

 

もう、これはそんなに商業BLに興味を持てずにいた自分を変えた作品でございます。

 

まず、テンカウントを簡単に説明すると、潔癖症不潔恐怖症)の社長秘書城谷さん(歳上の美人系ですね)と、心療内科で働くカウンセラーの黒瀬くん(歳下の男前系ですね)のラブストーリー・・・ってことになりますかね。

皆様、これでいいでしょうか? 大丈夫ですか?

 

ちょっとgoogleってみます。

 

以下、wikipedia「テンカウント」より引用。

 

「全国書店員が選んだおすすめBLコミック2015」第1位、「全国書店員が選んだおすすめBLコミック2016」第1位、「BLアワード2015」コミック部門ランキング第1位、『このBLがやばい!』2016年度ランキング第1位、「SUGOI JAPAN Award 2017」漫画部門にて第3位を獲得。シリーズ単行本発行部数累計150万部突破(wikipedia「テンカウント」より)。

 

・・・ウンウン。まあ、そうですよね。

自分が「何これスゴイ!!」って思うものは、大抵皆もそう思っているという法則。

 

テンカウントの魅力を語りたいと思います。

 

自分がハマっている理由を、以下大きく3つに分けてつらつらと述べたいと思います。

 

盛大にネタバレを含むのでまだ未読だという方(コノヤロー羨ましいな!)はご注意ください!!

 

2. テンカウントの魅力3つ

⑴ 服装がツボ!!

まず服装ですね。

城谷さんは社長秘書で、仕事でもプライベートでもスリーピースのスーツを着て白い手袋を着けています。

いや〜〜〜・・・グッジョブ!! これだけで白米3杯食べられるやん。

スリーピースも手袋もめっちゃエロいじゃないですか?? 皆さん好きですよね??

私は大好きです!!

潔癖症ゆえにほとんどいつも手袋を着けており、プライベートでも手袋が浮かないスーツを来てるという設定・・・うまい! !  実に自然にいつでもスーツ姿が堪能できるってわけですね。

座布団を2枚一気に進呈したいです。

トレンチコートを着ていることも多いですね。靴は革靴。

城谷さんは全体的に綺麗目でコンサバティブな服装です。

こう、ちょっと澄ました感じで、歳上の綺麗なお兄さんは好きですか? って感じです。

少し若い可愛さも残しつつ大人の色気を漂わせる、31歳(32歳)。絶妙な年齢設定ですよ。

シワやヨレ等が絶対許されない系の格好で、女子で言えば正に王道コンサバ女子アナ系って感じなのでしょうか。男子の王道モテ爽やか系とも少し違うかな。

ちな、シャツ一枚の格好のサービスシーン(?)も結構あり、あ・・・ありがとうございます(土下座)!!

 

城谷さんとは対称的に黒瀬くんは完全カジュアルで、全体的に黒め。

黒のVネックカットソーにブルゾン等を羽織って、カジュアル系パンツに足元は大抵スニーカー。

黒瀬くん自身もスーツは「リクルートか冠婚葬祭の時くらいしか着ない」旨の発言をしております。

 

で、この対称的な感じが・・・いいんですよ!!

お互い似合っているし、キャラにも合っていて、職業的にも説得力があって。

 

で、お高そうな雰囲気の城谷さんが、体育会系大学生感のある道端に咲く野草的魅力の(??)黒瀬くんにめちゃめちゃにされる(!!)っていうのが、たまらないわけですよ!!

 

⑵ お互いを好きになるのに説得力がある

① 城谷さんのトラウマ

城谷さんは父子家庭育ちで完全にファザコンです。

素直で純粋な可愛い城谷少年です。

で、この父親が結構色男なのかな。知り合いの女子高生が城谷父を気に入っており(できていたような描写もあり)、城谷少年がどうも気にくわない。

まあ子供じみたライバル心ですね。

この女子高生かなりの曲者で、策略を巡らしてロッカーに隠れた城谷少年に父親と自身のラブシーンを見せつける。

それを見て(聞いて)、城谷少年はロッカーの中で自慰してしまう。

 

おそらくなんですが、城谷さんは父親性愛も含んだような愛情を持っていた。

・・・と言うかファザコンと同性愛がごっちゃになったような感じなのかな? ノンケっぽい発言(黒瀬くんに好きだと言われて「自分男なんだけど・・・」みたいに考えている)もしてますし、城谷さんの性的指向は未熟なワタクシにはイマイチ読み取れない部分もあります。

 

自慰したことを女子高生に「気持ち悪い」と言われたこともあり、父親へ性欲を感じる自分を「気持ち悪い」「汚い」と感じるようになり、その反動で周りのあらゆるものが「汚い」(汚い自分に触れて汚くなるから)と感じるようになってしまう。

しかし、彼が自分を汚いと思った根源は「父親へ性欲を感じること」なので、本音では、本能的には、誰か父親的な人に自分を汚してほしい(自分と性的なことをして欲しい)と思っている。

黒瀬くんはそれを見事見抜いていたわけです(城谷さんは割と自分のことでいっぱいっぱいですが、黒瀬くんは非常に他人のことをよく見ていますね)。

 

黒瀬くんに「偉かったですね」と言われる度に、城谷さんは(性的に)興奮してましたが、黒瀬くんに父親的なものを感じていたわけですね。

黒瀬くんはまだ若いですが、カウンセラーという職業柄もあるのか、父親的なところがあるんですよね。

 

② 黒瀬くんのトラウマ

他方、黒瀬くんは自分に無関心な両親の元で育って、幼い頃慕っていたのは近所の潔癖症持ちの、西垣という男性。

黒瀬少年は、両親からあまり様々な感情を向けられてこなかったせいか子供の割に無表情で、しかし聡明な少年です。

西垣が自分には気を許していて、自分は彼の特別だということに満足を覚えていました。

両親の愛情を満足にもらえず、おそらく誰かに求められること、誰かの特別になることを渇望していた黒瀬少年。

西垣を慕い、同時に西垣に性欲を覚えていたような描写があります。黒瀬くんも同性愛志向は結構明確にあったわけですね。

 

西垣を押し倒して西垣に拒否されて以来、黒瀬少年は西垣と会う機会がなく、そんな中、西垣が失踪しただか自殺しただか、という噂を聞く

(押し倒して身体を舐める・・・黒瀬少年はかなり早熟ですよね。ちょっと子供っぽい雰囲気の城谷少年と対照的です)。

その後、西垣の読んでいた「とらわれる生き方」という本を読んで、その本で描かれている、「世間から切り離される恐怖」「誰からも愛されていないと感じる寂しさ」が心に刺さり泣いてしまう。

それで西垣を救えなかったことを強く後悔し、潔癖症の人を救うために勉強するようになる。

 

本を読んで泣いてしまったのは、やはり、西垣も感じていたであろう、「誰からも愛されていないと感じる寂しさ」に共感したからなんでしょう。当たり前ですが、黒瀬少年は両親の関心を得られなくて寂しかった(母親の関心を引こうとする行為をさりげにしていて、でも毎回相手にされず。もう健気で泣けます・・・)。

ここまで子供に無関心な親が実際にいるのか、というのは個人的には疑問なのですが・・・、まあ、世間には確かにいるのかもしれない。

 

黒瀬少年は、恋愛感情ゆえの独占欲で、社会へ出て行こうかと考える西垣の背中を押すことができなかったんですね。

そんな中、出会った城谷さんは、潔癖症で、他人に対し壁を作る性格。でも、自分には少し心を許してくれて、さらに黒瀬くんの前で「自分を汚して欲しい」という性的な願望を隠せていない。

黒瀬くんは、城谷さんに恋愛感情や性欲を強く覚えるけれど、自分のその感情ゆえに城谷さんを傷付けたり(主に城谷さんの潔癖症を悪化させるといったことかな)、城谷さんに逃げられることも恐れている。つまり、西垣の時の失敗を繰り返したくないわけですね。

 

黒瀬くんは余裕があるようでいて、西垣のように城谷さんを失ってしまうのを非常に恐れていて臆病にもなっているんですよね。

黒瀬くんの妙な焦らしプレイは、本人の性癖で楽しくてやっているのか、城谷さんを逃さないために戦略的にやっているのか、城谷さんに無理をさせないように気を遣っているのか、一体なんなんだ黒瀬!! と思っていたのですが・・・もう、「全部」かもしれないという結論に至っています。

 

でも、黒瀬くんの焦らしプレイがあったからこそ、城谷さんは黒瀬くんに導かれた結果ではありますが、自分のトラウマを自分の意思で少し克服できたわけですね。

黒瀬くんの焦らしプレイは、凄いですよ。

彼は多分、嘘は全く言っていないんです。嘘八百で相手をだまくらかす様なその辺のヤリチン男みたいなことはしない。

ただ、相手が自分に期待しているだろう言動を「あえて」しないことによって、また時にはすることによって、その選択でうまく城谷さんを導いているわけですよ。

末恐ろしい26歳(27歳)ですわ。

 

③ 城谷さんと黒瀬くんのケミストリー

城谷さんも黒瀬くんも、頭の中で心(理性=相手を汚したくないとか傷つけたくないという気持ち)と身体(本能=性欲)が戦っていて、そのせめぎ合いが1巻から4巻辺りまでずーっと続きます。

その葛藤の中、段々と、お互い性欲を我慢できなくなっていくんです。

それで、5巻でひとまずのゴールを迎えるわけですよね。

特に城谷さんにつき、完全に性欲が勝ってしまうわけですね、ハイ。

皆さん、5巻、最高でしたよね??

チクショー黒瀬てめえ!! 良かったなコノヤロー!!

 

性欲が勝るとか書くと、何だかダメな人間みたいなんですが、つまり性欲に繋がる恋愛感情が勝ったんだと思ってます。

拒絶されるのが怖いとか、本当の自分を知られるのが怖いとか、過去のトラウマに基づいて自分で自分を抑え込んでいたものから解放されるんですよね。

皆、色々な過去の経験が原因で自分を抑え込んでいて、それは時に理性とかいう言葉で正当化されるんですが、自分自身を縛り付ける枷でもあったりするわけです。

 

城谷さんと黒瀬くんは、まさに出会いの化学反応(ケミストリー)で、お互い相手の存在によって、自分を縛っていたトラウマから少しずつ解放されていくんです。

過去を完全に忘れることは難しいし過去は変えられないけど、過去を認めた上で現在の自分を変えることはできるわけですよ。

それは結局、自分自身で行動して変えなきゃいけないんですが・・・他人が大きな影響を与えてくれて自分の行動のきっかけとなったりすることがあって、城谷さんと黒瀬くんは正にそんな関係で素敵だなあと思うわけです。

 

・・・と、こんな風に、城谷さんと黒瀬くんがお互いに強く惹かれ合うのに、十分説得力があるんですよね。

2人はやや重めの共依存関係なのですが、恋愛(性愛)にはどうしても依存は付き物だと思うんですよ。だからこそ苦しいし、悩むし、ドラマチックなんじゃないですか!!

おしどり夫婦的な愛着になるとまた違うステージに上がるのかなと思いますが。

 

・・・うざい長文になってしまいました。

 

⑶ エロい!!

はい、もう、この一言です。

すいません、盛りのついた中学生男子みたいですいません。

2で色々とグダグダグダグダ・・・書きましたが、ここですよ、つまり言いたいのは。

 

城谷さんは心では他人を汚いから触りたくない(汚い自分に触って汚したくない)と強く思っているのに、本当は、本能では自分に触って欲しい、汚して欲しいと思っている。

その葛藤で苦しんでいて、嫌だけど嫌じゃない・・・みたいなメンドくさい感じなのですが、その葛藤で揺れる城谷さんがなんか・・・凄く・・・エロいです

色気とは葛藤の中で育まれるのでしょうか。

で、潔癖症ゆえに他人に触れられることに人一倍敏感なので、一々反応がエロティックになるという。潔癖症という設定を生かしてここまで官能的にするなんて作者は天才か!!

 

5巻を見た今分かることは、1〜4巻は全て、城谷さんと黒瀬くんの5巻の行為に至るまでの壮大かつ長〜い前戯なんですよね。

んで、前戯が長いほど本番が燃えるというのは、言わずもがな。

1巻であんなにツンと澄まして小綺麗にしていて、本屋の本も触れなかった城谷さんが、5巻であんなことになってしまうという、その幾重にもハードルを飛び越えて最後にそのまま棒高跳びをしてしまったかの様な振り幅の大きさもあって、見てるこっちは死ぬほど興奮するんです。

 

3、4巻辺りから、なんか急激にエロくなってきて、城谷さん10の項目すっ飛ばしていきなりそんなことも? えっ? いいんすか? って感じは多少はしましたけど。

しかし、恋愛感情とか性欲ってかなり強烈な吸引力がありますし、人をおかしな行動に駆り立てますから、そこまでファンタジーでもないんじゃないかと思いましたね。

エレベーターで乗り合わせてそのエレベーターが停まるのは、もうベタの中のベタとしか言いようがありませんでしたが、いいんです。

ベタだなんて皆分かってるんです。分かっていても、読んでて面白くドキドキすれば、いいんですよ。

 

あとはもう、画力が素晴らしい。

絵柄がとても好きです。非現実的すぎず、現実的すぎない感じ。

裸とか、身体の描き方も上手ですよね。

目が大きすぎるとかキラキラしすぎているとか、睫毛がもう顔から飛び出そうにバッサバサだとか、顔が小さすぎるとか、某ボールが友達漫画のように足が長すぎるとか、そういうのダメなんですわ・・・。

話が面白くても、そういうのが気になって気になって萎え萎えになってしまい、萌えられないのです。

かといって、井上雄彦先生や倉科遼先生(例えが渋い)のようなリアルな感じがいいかっていうと、ちょっとリアル過ぎてそこまで萌えられない、

・・・お前、わがまま言うなよっていうツッコミはごもっともです。

 

3 終わりに

3つ、魅力を挙げましたが、まだまだ魅力は沢山あるんです。それをこの表現が〜この台詞が〜とか語り始めたら更に長くなってしまうので、自重したいと思います。

 

テンカウント、・・・今後はどこへ向かうんでしょうか。

自分の中では5巻でカウントダウン終了してロケットはドカンと宇宙へ打ち上げられた感はあるのですが、2人の関係はまだまだこれからでしょうね。

 

次のゴールとしては、2人がちゃんと付き合うとか、城谷さんが10項目をクリアする、辺りになりますか。

いや、まだ付き合ってないんかい!!

 

あ、あと、10項目が何だろうということですが。

始めはベタに性行為かなと思ってましたが、それは明確に否定されましたし、キスかな? と思ったけど、ちょっとそれもベタだし、性行為と類似行為だし・・・どうだろう。

私の乏しいクリエイティビティでは大した発想は湧いてこないですな。

またじっくり見返してみるかな!

 

と言うわけで、6巻を全裸待機している間に、1巻〜5巻までの詳細な感想をまた書いていけたらと思います。

 

 

 

*こちらの感想はブログ主の個人的感想であり、なるほどこんなことを考えている奴もいるんだな程度に海のように広い心で受け止めていただければ幸甚でございます。